株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下、PPIH)は「ドン・キホーテ」を中核に多様な業態を国内外で展開するグローバルカンパニーです。変化の激しい小売業界において36期連続の増収増益(2025年6月期時点)という成長を続けています。近年は事業を拡大しており、複雑化する事業構造に即応できる、強固かつ柔軟な内部統制報告制度(以下、J-SOX)の体制構築に注力しています。
3年計画の内製化を1年で着手 コンサル×SaaSで属人化しないJ-SOX体制を構築
属人化させない有効的なJ-SOX体制の構築
まずは、smoove J-SOX導入前に貴社の内部監査室が抱えていた課題を教えてください。
笹倉氏:私が内部監査室に異動してきた3年半ほど前から、業務全体の見直しに着手しました。目指したのは、より有効的なJ-SOX体制の構築です。
これまではJ-SOX対応やその評価業務を、すべて社内のリソースだけで実施し、評価結果の有効性を維持してきました。ただ、その評価のレベルや深度といった基準はどうしても自社の視点に留まってしまい、客観的な判断が難しいという課題があります。専門的な知見を持つ第三者の方に、私たちの評価手続きや関連する証憑の妥当性について、客観的な視点から評価していただきたいと考えていました。

また、J-SOX業務には専門的な知識や専用ツールの操作スキルが必要なため、特定の担当者に業務が集中し属人化する恐れがあると感じていました。組織が拡大していく中で人事異動によって、内部統制の経験や知識が浅い方が配属されることもあります。属人化による予期せぬ事態を避け、どのような状況下でも業務を安定して継続できる体制を目指しています。
芝崎氏:実務においても属人化の恐れを肌で感じていました。従来のツールは、操作方法やフローの描画手順が複雑で習得するだけでも時間を要していました。さらに、過去に作成されたフローに使用されている記号の意図が、作成者本人に確認しなければ理解できないこともありました。ツールの操作に時間を費やし、本来注力すべき自社にとって効果的な業務の質向上にまで、なかなか手が回らない状況でした。
内製化を加速させる「専門家による伴走」と「ツールの直感的な操作性」
「smoove J-SOX」を知ったきっかけと導入の決め手は何だったのでしょうか。
笹倉氏:業務フローの適切性や評価の深度を客観的に再定義するために、WARCの伴走型コンサルティングサービス『Co-WARC』にご相談したことがきっかけです。その際に、業務効率化と内製化のツールとして紹介されたのが『smoove J-SOX』でした。
私たちが目指したのは、単に既存の業務をシステム化することではなく、内部統制のあり方を根本から見直し自律自走できる体制を構築することです。Co-WARCが提供する伴走型支援は、コンサルタントが知識やノウハウを提供するだけではなく、私たちと同じ視点に立ち、実務を共有しながら課題解決に共に取り組んでくれると感じました。このアプローチは、私たちの目指す体制構築と非常に相性が良いと考えました。

またsmoove J-SOXは、操作画面がシンプルで、スマートフォンのように直感的に操作でき、業務フローなどを簡単に作成できる点が魅力的に感じました。smoove J-SOX導入以前は機能や記号が多く使用基準が曖昧になりがちでしたが、それらをリセットし、誰でも作成でき、誰が見ても理解できる属人化を防ぐツールとして期待しました。さらに評価業務においても証憑をクラウド上でアップロードすることで一括管理ができ、監査法人の監査対応も含めた効率化ができることが最終的な決め手となり、導入に至りました。
コンサルティングを通して評価項目を厳選し、それをシステムに落とし込むという一連の流れが、私たちが直面していた問題の解決に繋がると確信しました。
実際の操作画面をご覧になった際、どのような印象を持ちましたか?
芝崎氏:私は、以前使っていたツールに慣れるまでに2年ほどの期間を要したため、新しいツールをまた一から覚えることに不安がありました。しかし、smoove J-SOXは初めて触った瞬間から、すぐに操作ができたんです。以前はフローを作成するだけでも周囲に相談しながら多くの時間を費やしていましたが、smoove J-SOXでは必要な項目の追加や選択、関連付けといった作業が直感的に進められました。これを導入すれば、作業に伴うストレスが大幅に軽減できると期待を抱いたのを覚えています。
木場氏:私はJ-SOXの知識が全くない状態で使い始めましたが、詳しい説明を受けずとも直感的にフローが作成できてしまったことに驚きました。当初は単なるフローチャートのツールだと思ったほど、操作が簡単です。

スキルや経験に依存しない評価スピードの劇的な向上
導入後、内製化のスピードにどのような変化がありましたか。
笹倉氏:導入後は、劇的に内製化のスピードが早まりました。当初は自律自走できる内製化まで3年を想定し計画していましたが、1年で着手することができました。
大きな要因は、Co-WARCの皆さんに第三者の視点から評価範囲や証憑の過不足を客観的に指摘していただいたことです。これによって、どこを効率化し、どこに注力すべきかが明確になりました。この適正化された評価をsmoove J-SOXを使い、誰でも対応できるようにしたことで、現場の作業を迅速かつ確実に進めることができました。
芝崎氏:smoove J-SOXの導入で、現場の心理的な負担も軽減されたと感じています。以前使っていたツールは既存フローの移行作業をゼロから作り直す必要があり、非常に時間がかかっていました。しかし、smoove J-SOXなら既存フローの移行作業が1時間もかからずに完了しました。
また、以前のツールでは操作がわからないと作業が滞っていたのですが、smoove J-SOXはヘルプセンターを確認すれば大抵のことは解決でき、作業が滞ることも少なくスムーズに進められています。

木場氏:監査法人との連携についても変化がありました。以前は証憑をフォルダにまとめてお送りしていましたが、現在は監査法人の方にもsmoove J-SOXのアカウントを発行し、システム内でリアルタイムに確認いただいています。証憑をシステムに添付するだけで一気通貫で管理できる体制が整い、効率的に業務を進められています。
J-SOXの枠を超えグループ全体の業務品質を支えるインフラへ
今後、smoove J-SOXをどのように活用していきたいとお考えですか。
笹倉氏:私たちはJ-SOXを、単なるコンプライアンスのための作業で終わらせたくないと考えています。今後、事業を拡大させていく中で、新しく加わった拠点の業務プロセスを迅速に把握し、PPIHのガバナンスを浸透させていく際にも、smoove J-SOXの活用を検討しています。

木場氏:当面の目標は、システムを活用して他部署横断的に情報を一元管理できる体制を構築することです。これが実現すれば、今年度より強化している海外拠点を含む全社的な内部統制や決算統制とも円滑に統合し、さらなる効率化に繋がると期待しています。
まとめ
今回の事例の特筆すべき点は、ツールの導入が単なる効率化に留まらず、組織変革の後押しになったことです。
PPIH様では、自社視点のみの評価に対する懸念、J-SOX評価業務における属人化と既存ツールの複雑さに課題を抱えていました。そこから体制の再構築と内製化を目指し、Co-WARCによる伴走支援とsmoove J-SOXの導入を決定しました。
その結果、当初3年を想定していた自律自走できる内製化体制に、1年で着手することができました。さらに、監査法人とシステム上でリアルタイムに共有できるようになったことで証憑管理の手間や非効率なやり取りも解消しました。
今後は、M&A時の業務可視化やグループ全体のガバナンス浸透を支えるインフラとしてsmoove J-SOXのさらなる活用を目指しています。
今回は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

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